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可動性を向上させる
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8 可動性を向上させる

 可動性のパターンの最初のステップは、強固に結合された構成要素からなる物体の変移に対応している。 このパターンは次のようになる。
 ・単一ヒンジシステムへの移行
 ・複数ヒンジの導入
 ・球形ヒンジの利用
 ・柔軟な結合への移行
 ・場で結合された構成要素を有するシステムへの移行
 ・分離された構成要素のシステムへの移行
 この発展パターンに内在するトレンドは、動力学性、即ち、技術システム要素の運動性の増大を規定している。システムを動的にすると、その物体とスーパーシステムの間で変化する要求に対し、パラメータのより良い調和がもたらされる。これにより、システムを最適なモードで動作させるための調整ができるようになる。 図は、扉についての進化トレンドを表現している。

<技術進化トレンドの背景と効果的な活用法>

 Altshullerらは、一見無秩序なプロセスのように見える技術にも、規則的な進化のパターンがあることを見出した。この機能は、従来の設計に対して、改良・進化のヒントを与えてくれる。今行おうとしている設計を、構成部品、物質とそれらのアクションの形で表現し、そのアクションをどの様に変化させたいか指定することで応用できそうな改良案を提示してくれる。
 S字カーブや商品の寿命サイクルと同じように、あるパターンに沿って進化していく。技術進化のトレンドの方向性を把握することで、自分が開発している技術が現在はどの段階にあり、今後はどうなるか予測も可能となるはずである。それをヒントとして、さらに新しい発明に結びつけることができる。まだ、現在は不可能な技術であってもブレイクスルーによって、可能になる可能性も高くなる。それが革新的な技術につながると考えられる。9画面法の過去、現在、未来の時間軸と対応させると、かなり強力なTRIZツールに発展できる。