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TRIZの40の発明原理を使ってみよう
- 顧客クレームにも感謝の毎日 -
日本経営品質賞のアセッサーをしていた時、自社だけでなく、いくつかの企業の品質問題についてヒアリングする機会がありました。このとき、頭ではわかっているのですが、ある企業の品質保証部門のクレーム担当者は、山ほどのクレームをかかえそれを処理するのに四苦八苦の毎日でした。にもかかわらず、クレームへの回答納期目標を2週間以内に設定して、それらの回答納期を守れない件数が続出していました。
彼は、顧客クレームを問題点、嫌なもの、できればこの仕事から離れたいと思っていたようでした。まだ、彼はそれをなんとかしようと考えていましたので負のスパイラルから脱却する見込みがありました。しかし、多くの企業の品質保証部門のクレーム担当者は、忍耐強いのが一番の要求されるコンピテンシーであるかのように言われて、クレームに対して神経が麻痺しているようにさえ見えます。もしかして、変革のヒントになればと思い、私の体験談をしてあげることにしました。
それは、私が半導体の技術開発リーダーをしているころの話でした。私は、顧客クレームの担当ではなかったのですが、家電商品と半導体の技術開発から生産まで熟知していたため、クレームがあるとたびたび営業と品質保証担当者から呼び出されたのでした。お客様から問題点をヒアリングしてきながら、商品や半導体の標準化や改善点が面白いように収集できたのでした。そして、クレーム先の対応策も迅速に処理できたり、ノウハウを若干提供したりするうちに、お客様からは逆に感謝されることも出始めました。クレームが、正のスパイラルとなり、逆に何十億円の改善効果となっていきました。
ここでは、これ以上踏み込んだ企業情報を記述できませんが、同じクレームでも、逆転の発想により、宝の山になりえることを事例を交えて話してあげたわけです。最後に、極めつけの逆転の発想の成功事例を一つ紹介しておきます。半導体の形状不良が数千ppm発生して、その対応策を1年間にわたって説得しても、社内では一向に手を打つことに反対されつづけていました。そこで、こちらから、お客様にクレームのお願いをしたのです。製造部門、品質部門など社内のいくつかの責任者から、予算はなんとかするから何とかしてくれと泣きついてきたのでした。これで、シナリオ通り、対応策を導入できました。この結果、数千ppmの不良が数十ppmまで激減したのです。もうこうなるとクレームだけでなく有益な技術情報や競合情報がどんどん入手できるようになり、ある技術分野でナンバーワンを確保できたようです。クレームに感謝、感謝です。
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