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ユビキタス

1 解説
 ラテン語で「同時に、いたるところで存在する」という意味である。あらゆる情報機器がネットワークで結ばれ、いつでもどこでも情報をやりとりできる社会をユビキタス・ネットワークス社会と呼び、21世紀の情報社会の方向性を示す言葉として用いられる。命名者はゼロックス社の研究者マーク・ワイザーである。
 ユビキタスは、コンピュータの存在を意識せずに、その機能を利用できる環境という意味で用いられる場合が多い。そのような意味合いを、特にユビキタスコンピューティングと表現することも多い。また、ユビキタスコンピューティングを実現するインフラとなる、多種多用な機器間のネットワークは、ユビキタスネットワークと呼ばれ、更に、ユビキタスネットワークの支援によって実現される高度ネットワーク社会をユビキタス社会などと総称する場合もある。日本では、坂村健が1984年にスタートさせたTRONプロジェクトにおいて、同プロジェクトの最終目標にどこでもコンピューターというコンセプトが掲げられた。このコンセプトはユビキタスの理想像にほど近く、その後のユビキタスの展開にとっても大きな影響を与えたといわれている。1990年代後半以降、携帯電話の普及と、携帯電話からのインターネット利用が可能となったことによって、さまざまなサービスをどこからでも享受できる環境が一般的となりつつある。今後、ユビキタスが実現されることによって、もはや情報端末を持ち歩くのではなく、さらに小型化した情報端末が家電製品などに組み込まれるとともに、コンピュータの機能を身にまとうウェアラブルコンピュータの実現や、さまざまな商品や資材に取り付けられて情報を管理できるようになるICタグ(RFID)の普及、インターネットにつながる端末数を大幅に増やすIPv6の定着などにより、人と人がつながり、モノとモノが結ばれる本格的なユビキタス社会が到来すると考えられている。

2 所見
 特になし