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待ち行列理論

1 解説
 資源への競合によって待ち行列が発生すると、システムの一部または全体のサービスが極端に時間がかかる場合がある。それがシステムのボトルネックとなり、システムの能力が下がってしまい、システムからの応答時間が比例して遅くなることがある。このような問題対策に対して、待ち行列モデルを基に解析的な情報を提供してくれる。主な尺度として、平均到着率、平均サービス時間、平均トラッフィック密度、窓口利用率、平均応答時間、平均待ち時間がある。
 待ち行列理論で分かりやすいのが、リトルの法則で、L=λ×Wのたった3つの要素で表される。それぞれの記号は、
・L … 店中の客数(人)
・λ … 入店する人の割合(人/時間)
・W … 店内で過ごす時間(時間)
 を表す。レストランを例にすると、1時間に10人が店に入り、店内で過ごす時間が2時間だった場合、店内で食事をしている人数は、(10人/時間)×(2時間)=20人となる。
 店内の客数を行列の人数に、入店する人を行列に加わる人に置き換えると、店内で過ごす時間=入店までの待ち時間に変わるので、
・L … 行列の人数(人)
・λ … 行列に加わる人の割合(人/時間)
・W … 自分の番までの時間(時間)
 と考えると、あと何分待てば自分の番がくるか求められる。行列の100人目で、毎分5人のペースで行列が伸びる場合、店に入れるまでの時間WはL÷λとなるので、100÷5=20(分)後だ。
 少し式を簡単にすると、(待ち時間)=(自分の前に並んでいる人数)÷(1分間に行列に加わった人数)となるので、もし自分が25番目で、自分の後ろに毎分2人の割合で並ぶ行列なら、店に入れるのは25÷2=12.5分後だ。何やらスゴい計算をしているように思えるかも知れないが、遊園地のアトラクションの待ち時間なら分かりやすいだろう。例えばジェットコースターの待ち行列なら、自分の順番が来るまでの時間は、(自分の前に並んでいる人数)÷(1回に乗れる人数)から、何回目のジェットコースターに乗れるかが分かる。これに(1回にかかる時間)をかけ算して、待ち時間を求められるのと同じだ。

2 所見
 特になし