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かんばん方式

1 解説
 かんばん方式とは、量産工場における部品管理の一方式で、特に、仕掛品の在庫を最小限に減らすとともに、必要なものを必要な時に入手するものである。ジャストインタイムに生産を行うことを目的にしている。仕掛品の在庫を減らす手段として、従来の前工程から後工程への『押し込み方式』という生産システムを後工程が前工程に引取りにいく『引張り方式』に改めたことが特徴である。『かんばん』には、部品番号、名称、ロット数、置場などを記載する。 かんばん方式のメリットは次のようである。
@ 作業指示の簡略化
A 進捗管理、現品管理の容易化
B 帳票作成のムダ排除
C 優先作業の着手が可能

2 所見
 かんばん方式は、基本的考え方として『ムダ排除』の思想である。自動車産業をはじめとして各種産業に広まっている。最近では、メリットだけでなくいくつかのデメリットもある。具体的には、多品目少量配送や多頻度配送により、下請企業での物流コストの増大とそれに伴う交通量増大による環境問題も発生させている。
これらの対策には、物流コストも含めた最適在庫量の見直し、物流共同化等の効率化を実施して、環境問題も考慮した総合的な判断が必要である。