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フェールセーフとフールプルーフ

1 解説
 フェールセーフとは、信頼度を高くするところに使われる安全設計の一つで、もし故障が発生しても装置が安全側に作動して、事故につながらないようにする設計方式である。
 また、フールプルーフとは、人為的に不適切な行為や過失などが発生しても要素またはシステムの信頼性、安全性を保持するような設計または状態と定義される。
 フェールセーフは、人に障害を及ぼさないようにするのが基本的目的である。飛行機や鉄道が代表例である。それが一般の機械にも盛り込まれるようになってきた。
 フールプルーフは、人がミスを起こすことを前提にした設計方式であり、素人でも操作ミスをしないようなメカニズムを設計することである。

2 所見
 フェールセーフについて、最近普及のめざましいロボットの例で、トラブルが起きた時、ソフト的に停止するプログラムをよくみかける。ソフトが暴走した時は大事故につながる可能性がある。この場合にはハード的に電源ダウン する設計とすべきである。
 フールプルーフの具体例では、自動組立での逆挿入防止の製品設計や治具設計に多く用いている。この考え方は、設計標準マニュアル等として確実に運用できる体制とすべきである。
 フェールセーフもフールプルーフも最終的にはコストとの兼ね合いできめられるが、人に障害を及ぼす可能性の高いものは、コスト二の次である。