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イオンビーム加工

1 解説
 イオンビーム加工の原理は、イオンビームを固体表面に照射し、格子欠陥、表面原子のはじき出し(スパッタリング)、化学反応の促進などの現象を利用して、被加工物を空間選択的に削りとる方法である。
 イオンビーム加工の特徴として、大面積のイオンビームを用いるシャワービーム方式は、ドライエッチング等に利用できる。また、微小径に収束したビームを用いる方式は、イオン照射部を制御して、直接加工できるとともに、被加工物を回転、移動することで、3次元的構造を容易に作成できる。用途として、半導体製造プロセスのエッチングや直接描画装置等がある。

2 所見
 最近の動向として、イオンビーム加工の加工速度を高めるため、反応性ガスを吹きつけながら、イオンビーム照射する方法等も検討されている。また、炭化水素系ガスあるいは、有機金属ガスなどを用いると、収束イオンビーム照射域のみに炭素膜あるいは金属膜を成長させることもできる。これらの技術は、微小回路配線の修正や微小部品ののり付けなど、マイクロマシン組立のツールとしての利用も可能である。