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ウォータージェット加工

1 解説
 ウォータージェット加工とは、水を高圧としてノズルより噴射させ、ワークに当てて、洗浄、剥離、切断する加工技術である。
主な特徴は次のようである。
@ ニューセラミックスと強化ガラス以外、材料を選ばない。
A 軟質材、複合材のワークを変形させることなく自由自在に切断可能。
B 粉塵発生がほとんどないので作業環境の改善に役立つ。
 ウォータージェット加工は、産業によって用途が少しづつタイプが異なる。例えば、下記のようなタイプがある。
@工業製品製造分野でさまざまな素材のカットなどの加工を行うタイプ
Aコンクリートはつりや切断、土木掘削などを行うタイプ
Bウォーターメスなど医療行為を行うタイプ
Cます寿司や漬物カットなど食品を加工するタイプ

 工業製品製造分野の一般的なウォータジェットシステムは、水道水をミクロンフィルターでろ過し、専用高圧ポンプで320MPa程度に加圧し、φ0.1〜0.3mm前後の穴(ウォーターノズル)から速度マッハ2〜3程度の細い高速水流を発生させている。

2 所見
 ウォータージェット加工は、従来、機械加工部品のバリ取り、ロストワックスの砂除去、塗装膜の除去、プラスチックスのバリ取り等で多く用いられていた。最近では、新素材の発展に伴って、複合材が多く利用され、ウォータージェット加工の必要性が高まっている。具体例としては、自動車の内装材をはじめとするプラスチックス複合材への適用である。今後は、本技術の改善改良を進め、精密加工分野でも適用できるようにしたい。