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切削工具の種類と特徴

1 解説
 現在よく使われている切削工具材料の特徴として、ダイヤモンドは、最高の硬度を持ち、被削材が溶着しにくく、単結晶のものは非常に鋭利に研ぐこができるので、他の工具材料では不可能な鏡面仕上げができる。しかし、衝撃や熱に弱い等の欠点もある。
 CBN 焼結体と多結晶ダイヤモンドは、超高圧技術の発達により製造が可能となり、いずれもセラミックスより硬いが、高価である。CBN 工具は、耐熱合金や焼結合金や焼入鋼等従来切削不可能とされていた、硬質材料の切削を可能とした。
 セラミックスは他の工具と、絶縁性の点で異なる。また、サーメットは、TiC とNiの合金である。
 コーテッド工具は、比較的じん性の高い超硬合金や高速度鋼の表面にTiC 、TiN、Al2O3 等の硬質材の薄膜を被覆してじん性と耐磨耗性をもたせたものである。

2 所見
 特に、ダイヤモンド工具やCBN 工具の出現により、光ディスクの原盤加工やポリゴンミラー等のナノ加工といわれる超精密加工が旋盤で可能となり、今後は工具寿命の判定法や工具破損の検出方法等の運用技術も重要となる。
 切削加工はCNC制御のマシニングセンターの登場のとともに、機械別に分かれていた加工が一台でできるようになってきた。最近では、XYZの3軸にさらに2軸やそれ以上の回転軸を加えた5軸制御のマシニングセンタも多くなっている。多軸が主流になり、機械の高精度化に伴って、切削加工だけでもかなりの面精度まで実現できるようになっている。つまり、研削や研磨などのコストのかかる工程を省くことも可能である。