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超音波顕微鏡

1 解説
 超音波顕微鏡は、サーキュレータを介して超音波を送受信し、非破壊で表面または内部欠陥を検査するものである。周波数10〜100MHzのインパルス音波を用いたものと周波数100〜2GHzのバースト音波を用いたものがある。前者は数mm程度の深さまで測定可能で、主にモールドIC やプラスチックスの内部欠陥検査に使用されている。後者は試料表面および直下に限られるが、高精度で、LSI、結晶、薄膜等の検査、研究開発などに使用されている。
その特徴として、次のようなことがあげられる。
@ 非破壊検査で試料表面から内部欠陥まで幅広く測定可能である。
A 試料材質に制約がない。
B 光学顕微鏡で必要なエッチングが不要である。
C 空気中の測定では、音波が減衰するため、液体中で測定する。

2 所見
 最近では、光学顕微鏡に匹敵する分解能と10mmにおよぶ観察深さを実現できるようになってきた。そのため、IC 、金属材料、新素材、薄膜等に広く用いられている。それに加えて、材料の残留応力の測定等、新用途も開拓でき、非常に応用範囲の広い検査装置であるため、さらに普及が拡大していくと予測する。