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生分解性プラスチックス

1 解説
 生分解性プラスチックスとは、自然界において、微生物が関与して、環境に悪影響を与えない低分子化合物に分解されるプラスチックス( 高分子化合物およびその配合物 )と定義できる。
 生分解性プラスチックスを大別すると、天然物利用系、微生物系、化学合成系となる。
@ 天然物利用系
 生分解性がもともとある天然高分子を利用するもので、キトサン やでんぷん利用のものがある。
A 微生物系
 バイオテクノロジーなどの技術により、微生物がもっている特定の高分子化合物の生合成機能を工業的に利用するものである。
B 化学合成系
 化学合成で得られる生分解性プラスチックスは、その自由な分子設計により、物性や分解速度の制御が可能となるものである。脂肪族系ポリマーが主な対象となっている。

2 所見
 一般のプラスチックスは、廃棄物となって埋立てや焼却で処分されてきたが、美観上の問題以外に生体系に与える影響が大となってきたことが生分解性プラスチックス研究の背景である。
 我が国の本格的な研究は1989年頃からであり、若干遅い感もあるが、リサイクルだけでなく、本研究、開発は世界の最重要課題である。また、材料の研究、開発とともに、環境適合性や安全性にも十分評価、試験を重ねる必要がある。