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有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)

1 解説
 有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)と呼ばれる発光素子を使ったフルカラーディスプレーのことである。独立発光方式と青色の光を有機膜(色変換膜)を使って赤・青・緑に変える方式がある。前者は、画面サイズ5〜6インチで、画素数240X320で赤・青・緑の有機EL素子を一つの画素に組み込む。輝度は100〜150Cd/m2と液晶と同等である。本方式は、パイオニアとNECが試作しており、パイオニアが優っている。後者は、20インチと大型化が可能である。本方式は出光興産が試作している。
メリットは、みずから発光するため明るさに関係なく見られ、液晶のようにバックライトを必要としない。視野角に制限が無くほぼ真横からみても画質が変わらない。応答速度は、百万分の一秒と液晶より千倍速い。さらに10〜15vの直流電圧で駆動できるため、携帯機器で威力を発揮できる。
デメリットは、身を削って発光しているため、寿命が短い。現状の実力では、2000〜3000時間が限度である。

2 所見
 緑色の有機EL素子は、数万時間の寿命を達成しているが、青と赤は新材料の開発が急務である。また、消費電力を抑えるため、素子の発光効率を引き上げる必要がある。