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空気亜鉛電池

1 解説
 - 極に亜鉛合金、+極に空気を利用し、電解質にカセイカリを用いている。連続3日使用可能。普通の電池と比べて、+極がない分同じ大きさで2倍長持ちする。ポイントは、電解液を漏れないように保護しながら酸素に触れるようにする点であった。そのため、気体は通すが液体は通さない0.0001mmの穴が必要であった。
具体的には、化学繊維にテフロンを表面に加工した「ゴアテックス」を採用した。
 特徴として、プラス極材料に空気中の酸素さんそを使うためプラス極材料のためにスペースがいらない。電池の中にマイナス極材料の亜鉛あえんをたくさんつめることができ、小さくても大きな容量の電気を取り出すことができる。
 用途は、補聴器やページャーなどに使われている。

2 所見
 次のような短所もあるので、注意をしなければならない。気温は20度が最適とされ、気温が酷く寒い場所で使用すると著しく電池性能の寿命が低下する。酷く寒い場所で空気電池を内蔵した機器を使用する場合は、暖めながら使用する必要がある。また、湿度は60%が最適とされている。空気電池は二酸化炭素に非常に弱く、石油ストーブやガスストーブ等の暖房機器から発生する二酸化炭素によりアルカリ性の電解液が炭酸塩を生成することにより劣化する。そして電池性能(寿命)に影響を及ぼす。