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ごみ固形燃料(RDF)

1 解説
 ごみを砕いて金属など不燃物を取り除いたうえで、乾燥して2〜3cm 程度のペレットに圧縮成型し固形燃料として使う。1ton のごみから約 0.5ton の RDF ができる。製造の際に燃やさないため、ダイオキシンは発生しにくい。燃焼が安定していることから、ダイオキシンの発生を大幅に抑えることができる。発電所建設も具体化の見通し。IHI、伊藤忠商事、荏原等がプロジェクトを計画中。

2 所見
 ゴミ固形化燃料(RDF)発電所のRDF貯蔵槽でいくつかのトラブル事例が報告されている。その対策で数日間放水を継続していたが、その後に再度爆発が起こった。以下の原因が推定されている。
@有機物の発酵:RDFには発酵を起こす微生物が存在することが確認され、管理方法によっては発酵に十分な水分が存在する。
A無機物の化学反応:消石灰が炭酸ガスと反応して発熱する。発酵をしているRDF中では消石灰の炭酸化が並行して存在する。
B搬入時の初期温度:通常のRDF製造では考えにくいが、施設のトラブル時などで高温度のRDFが製造される可能性が否定できない。高温のRDFが搬入されれば、発酵や酸化が加速される。
C化学的酸化:4000立方メートルの大きなタンクに大量に蓄積されているので、上記に示すような何らかの原因で発熱があれば、蓄熱する。天ぷらのあげカスなどの特に酸化されやすいものでなくとも、容易に酸化される。