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ゼーベック効果(熱電効果)

1 解説
 導線で輪をつくりその一部を熱すると、高温部の電子の運動エネルギーが大きくなるため電子は低温部に拡散していきクーロン場があらわれる。電子の状態はクーロン力とつりあう状態で止まる。この状態では電流は流れない。そこで、2種類の金属または合金で輪をつくると、それぞれの金属で温度勾配と電子移動の条件が異なるため、つりあいがくずれて電流が流れるようになる。輪を開くとそこに起電力が発生する。これをゼーベック効果と呼ぶ。
 熱電発電は電気と熱との相互作用を利用したエネルギー変換現象である。電気を通す物質は自由に動けるイオンや電子といった担体(キャリア)を多く含むが、キャリアは電荷だけでなく、熱エネルギーも同時に運ぶ。このことから、熱エネルギーと電流には相互作用が存在する。これらの現象は19世紀初頭から知られており、ゼーベック効果といわれて来た。従来より工業的に広範に利用されている熱電対による温度計測も熱電変換の重要な応用成功例となっている。電気製品の省エネにより、消費電力は大幅に低下し、この熱電発電が見直されるようになっている。例えばストーブの廃熱を利用して蓄電池に充電しそれから、家電製品を利用できる方法が実用化されている。

2 所見
 特になし