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ペルチェ効果

1 解説
 異なった2種類の金属や半導体の接点に電流を流すと、接点部分でジュール熱以外の熱変化を伴う。つまり、発熱や吸熱が生じる。電流の方向を逆にすれば熱変化も逆になる。これはゼーベック効果の逆現象で、ペルチェ効果と呼ぶ。この効果は、熱電冷却として簡易型の冷却装置として利用されている。
 これは、p型の熱電半導体とn型の熱電半導体を銅電極で接合し、n型の方から直流電流を流すと、図の上側の接合面から下側の接合面へ熱を運ぶ。この時に下側の電極から十分な放熱を行うと吸熱作用を連続的に得ることができる。また、電源の極性を逆にすることにより、熱の移動方向も逆になるので冷却・加熱を完全に逆転することが可能。エネルギーの収支を考慮すると、放熱量は吸熱量に消費電力を加えた量が必要になる。放熱の手段は、アルミ製のフィンにファンで送風する方法が一般的である。その他にも、液冷式やヒートパイプを用いることも可能である。
 例えば、ペルチェ素子を用いた冷却、温度制御のメリットとして、つぎのようなことがあげられる。
 @コンプレッサーに比べ小型
 Aフロンガスを使用しない高い環境性
 B可動部がないため無振動、無騒音
 C駆動電流の制御により高精度温調が可能
 D通電方向の制御により加熱と冷却の両方が可能

2 所見
 特になし