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チタン合金

1 解説
 チタンは、比重が鉄の60%と軽く、しかも超強力鋼なみの強度を持つ。6%アルミと4%バナジウムを加えたチタン合金は、強度や海水に対する耐食性に優れ、多く使われている。主な用途としては、航空機のエンジンや機体部品、深海船、発電所配管、化学工場の苛酷な腐食条件下の反応容器などがある。また、生体材料としても有望である。
 チタンは、非鉄金属の中で、実用化されたのは比較的新しい素材である。近年急速に利用が広がっている材料の一つ。最大の利点は、軽くて強いこと。つまり「比強度の高さ」にある。比強度とは、密度辺りの引張強さを示す指標で、値が大きければ大きいほど軽いわりに強度が高い。非鉄金属の中ではトップクラスである。
 チタン合金は、耐食性の向上を主目的としたものと、機械的な強度、加工性の向上を主目的としたものがある。一般に、耐食性を向上させたものは純チタンにわずかな添加元素を加えたものである。強度や加工性・溶接性もこれに準じたものとなる。チタン合金は、後者のタイプを示すことが多い。
 用途は次のように幅広い。
@軽量、高強度、高耐食
 航空・宇宙−機体構造材、エンジン部品、ロケット部品、火力・原子力発電−復水器、タービンブレード
A自動車−エンジン部品
 化学・石油化学−熱交換器、反応槽、タンクローリー、写真現像機、めっき装置、エッチング装置
B無毒性・生体適合性
 医療・食品、人工骨、心臓弁、カテーテル、食品機器用電極、車椅子
Cファッション性
 スポーツ用品・日用品、ゴルフクラブ、テニスラケット、めがねフレーム、時計、カメラ、自転車、中華鍋
D非磁性
 精密機器、電子機器
E短い放射性・半減期
 原子力廃棄物処理、再処理装置

2 所見
 特になし