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圧電セラミックス

1 解説
 特定軸方向から力を加えると歪むとともに電荷を発生したり、電圧を加えると帯電するとともに変形したり力を発生する圧電性を持つセラミックスである。機械→電気、電気→機械→電気のエネルギー変換形態に応じた用途がある。例えば、圧電点火栓、振動センサ、アクチュエータ、超音波遅延線などがあげられる。
 圧電セラミックスの動作原理は、次のようになる。圧電材料は、ペロブスカイト結晶構造を有する。ここでは主成分であるチタン酸ジルコン酸鉛PbZrO3-PbTiO3(略称、PZT)を例にして説明する。結晶構造は、キュリー温度(Tc)と呼ばれる温度以上では、立方晶(立方体)となる。立方晶では3結晶軸は、全て同じ長さとなり、各軸同士の角度はすべて90°となる。正イオンであるZrイオンまたはTiイオンは結晶の中心に位置しており、電気的にバランスが取れているため、電気分極は生じない。キュリー温度以下になると、結晶は正方晶(直方体)または菱面体晶になる。正方晶はc軸が他の2軸より長くなり、各軸の角度は90°となる。一方、菱面体晶は各軸の長さが等しく、各軸の角度は90°からずれる。
 用途として、超音波芳香器、超音波ネプライザ、店頭ディスプレイ、圧電リレー、バイモルフファン、圧電バルブ、流量センサ、カメラ自動焦点用レンズアクチュエータ、ビデオカメラ回転台、時計等ある。

2 所見
 特になし