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アモルファス合金

1 解説
 高強度、高硬度、高靭性、高延性を備えた非晶質の高強靭性材料である。また、降伏強さが大きいことも特徴である。Fe系合金で約400kgf/mm2、Ni合金、Co合金で約300kgf/mm2の例もあり、結晶合金をしのぐ値である。添加元素によって、耐食性が向上し、隙間腐食が起こりにくくなる。磁気ヘッド、電子機器などへ多用されている。
 アモルファスとは、非結晶という意味である。非結晶の金属は昔は存在しなかったが、現在では超急冷により容易に作られるようになり、最先端材料として注目されている。アモルファスは、液体状態から超急冷すると、液体金属の整列しない原子のままで固体化することでアモルファスが得られる。製造法は、冷却用ロールを高速回転させ、ロール表面に溶けた金属を連続的に注入することで箔状の長いテープを作るのが一般的となっている。主な特徴は、結晶金属に比べ3〜4倍の強度が得られ、しかも靭性も大きい点である。耐食性についても、鉄−クロム系合金で著しく改善される。アモルファスは、結晶粒界がないため、表面に形成する酸化皮膜が均一で断点が出来ない。
 成長分野は軟質磁性材である。アモルファス、は原子が非晶質で方向性がないため磁気的性質に優れ、磁化し易いことから高飽和磁束密度と高透磁率が従来材に比べ飛躍的に向上する。例えば、13%B(ボロン)−9%Si(シリコン)の Fe(鉄)基非晶質合金は飽和磁束密度が高く、鉄損がきわめて低いため電力用トランス鉄心として実用化されている。またアモルファスシリコンは、大面積の薄膜の製造が可能になったため電源用太陽電池として需要が増加している。

2 所見
 特になし