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高周波焼入れ

1 解説
 被加工物の表面を高周波誘導電流によって急速に加熱し、焼入れ温度に達したら直ちに冷却剤を用いて冷却し、焼入れする方法である。急速加熱、局部過熱が可能であり、被加工物の表面層の材質を緻密に、また圧縮残留応力を生じさせるため必要な場所の疲れ強さを増大化させることができ、全体を焼き入れする方法に比べ、変形を小さくできる。
 高周波焼入れは、耐疲労度と耐摩耗性に優れ、歯車やシャフト、平板などの機械部品の焼入れに適している。表面だけの加工、一部分だけの加工が可能なので、部品の変寸や変形のリスクを最小限に抑えられることが特徴となる。また、表面もきれいに仕上がり、部品の品質も安定する。高周波焼入れで硬化する仕組みは、金属に銅線のコイルを巻きつけて電流を流すと、磁力と同時に過電流が発生する。焼入れを行う金属は電気抵抗があるので、その時に熱が発生します。この熱で焼入れを行う。そのまま熱を発生さると、金属の粘り強さが低下してしまうので、急速に冷やす、つまり、焼き戻しをする。メリットは、交流の周波数を調整するだけで良いので、焼入れの深さの調整が簡単なこと。また、短時間で処理ができること。デメリットは、大きな素材の加工がしにくいこと。複雑な形状の部品は電流が一定にならないので難しいこと。

2 所見
 特になし