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サブゼロ処理

1 解説
 液体窒素などを用いて、鉄鋼材料を0℃以下に冷却して残留オーステナイトをマルテンサイトに変態させて消失させる処理をいう。探冷処理ともいう。工具鋼、ゲージ鋼、軸受鋼などにおいて、残留オーステナイトがあると、焼き戻し効果が得られなかったり、マルテンサイトなどに変態し、寸法・形状の変化を生じることがある。このような場合に行う処理である。
 一般に焼入れ後の高炭素鋼は、マルテンサイト中に10〜40%の過冷オーステナイトを残留しており、これが時間の経過とともに変化するので、寸法精度の機微氏ゲージ、軸受、精密機械部品などにあっては、経年変化によってトラブルを起こす恐れがある。サブゼロ処理は、この残留オーステナイトを減少させるために行うもので、焼入れ後ただちに0℃以下の温度に冷やす。アセトンや液体窒素などの有機溶剤とドライアイスで冷やしたり、液体窒素なども用いる。このサブゼロ処理は焼入れ後速やかに行うことが大切となる。高合金鋼の場合は、焼き戻しと、サブゼロ処理とを繰り返して行い割れや歪を防ぐことも行う。
 経年変化の抑制と硬度の均一化を目的とするのがサブゼロ処理である。-130℃以下の超サブゼロ処理では、より耐摩耗性を向上させる。サブゼロ処理は、包丁、刃物、工具や金型、ゲージなどで用いられている。

2 所見
 特になし