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フレッティングコロージョン

1 解説
 金属同士、または、金属と非金属が密接している部分がお互いに僅かに相対的に滑るとき金属表面に生じる腐食をいい、擦過腐食ともいう。接する表面のミクロ的突起が相手側の表面に微小な傷をつけ、酸化物粒子を生成することが原因である。その結果、変色、寸法精度の低下、作動不良などが生じる。酸素の存在下で生じ、界面にかかる力が強いほど激しい。
 接触面を拡大すると、ごく薄い酸化物で覆われた微小の突起同士が接触する構造となっている。この面に微小すべりが生じると、突起どうしの衝突で、金属表面が傷つき(酸化物の除去)活性な金属表面が露出する。このとき、環境中の酸素で直ちに酸化される。これの繰り返しで腐食が進む。 鋼の擦過腐食における生成物は、少量の鉄粉を含むα-Fe2O3で、高温酸化腐食と同様に水の関与しない過程を経て形成されるものである。一般に、擦過腐食は湿った空気中より乾燥した空気中で損傷が大きいといわれている。 腐食事例としては、軸受、焼嵌め部、電気リレーの接点、ボルト・リベットの頭などに見られる。対策としては、接触相手に軟らかい金属(すず,銀,など)をめっきしたものとの組合せに設計変更する。接着剤で接触面から空気を締め出す。潤滑材や潤滑性の高い材料(テフロン)などの使用などとなる。

2 所見
 特になし