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放電加工

1 解説
 放電現象を利用して工作物表面を溶融することにより、除去加工する方法である。加工様式としては、次のようなものがある。
@型彫り放電加工:製品と逆な形をした陰極を用い、その形を転写する加工法で、主に金型加工に用いられる。
Aワイヤ放電加工:太さ0.03〜0.3cmの細いワイヤを用いてくりぬく加工法である。
 特徴は、熱的加工であるため導電性があれば硬い金属も容易に加工可、加工精度が高いなどである。
 放電加工は、小さな雷を何度も何度も放つようなものである。、その熱と衝撃で金属の表面を削る(1秒間1,000回〜10万回)。形状を少しずつ変形させていく。刃物で一刀両断したり、ドリルで一気に穴を開けたりというわけにはいかないが、その代わり微細で複雑な形状の加工ができる。また、普通の刃だと、自身の硬さよりも硬い金属は加工できないが、雷には硬さは関係ないので、非常に硬い金属でも加工が可能である。
 放電加工のメリットをあげると次のようになる。
@高硬度材の加工
 放電加工は導通性の金属であれば超硬や焼入れ材などの高硬度材料の加工が可能。
A複雑形状の加工
 機械加工で諦めていた複雑な形状なども放電加工で加工可能です。ネジきりやスパイラル形状の加工も可能。
B微細加工
 放電エネルギーを小さくすることで、微細加工が行えます。弊社では20年前にはW30μm微小スリット加工に成功しており、Φ20μm.微小穴加工などに成功している。エンドミルやドリルでは届かない高アスペクト比の加工が可能。
C非接触加工
 非接触加工であるため、ワークにほとんど負荷がかからない。また切削などで金属組織を変形させたくない試験片などの人工クラップや切削では変形してしまう薄板の加工に放電加工が使用される。
D角出しの加工
 エンドミルでは四角穴や六角穴などの加工では角にRがつく。そこで角出しの加工に放電加工は使用される。
2 所見
 特になし