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転がり軸受とすべり軸受

1 解説
 転がり軸受とすべり軸受の選択は、両者の長所と短所を考慮して決めることが肝要である。選定項目は、形状、構造、摩擦力、潤滑剤の選定、寿命、速度性能などである。すべり軸受の磨耗、損傷は、アブレッシブ磨耗が代表的である。すべり軸受は大型機械に利用されることが多い。トラブルが発生すると復旧に時間がかかりやすい。
 起動時の摩擦係数が滑り摩擦よりも低い転がり摩擦を利用したころがり軸受は、すべり軸受と比較して組付け性や保守性に優れ、その潤滑には主にグリースが使用される。このため、グリース自体の半固体状特性(摩擦面への付着性やシール性)により、オイル潤滑と比較して給油・密封装置が簡便になり、軸受システムの省スペース化にもころがり軸受は有効である。ころがり軸受は、転動体により軸の回転と荷重を支えるが、摩擦・摩耗の原因となる「すべり」が発生する。
すべり軸受は、速度、荷重、摩擦等の各種使用条件を想定し、綿密に設計・製作・組付け・潤滑されたものであれば、ころがり軸受よりも優れた性能を発揮する。すべり軸受の潤滑には、主にオイルが使用されるが、煩雑な給油・密封装置も必要となるため、装置の簡素化等の理由でグリース潤滑が採用される場合もある。すべり軸受は、軸の回転により潤滑剤が軸と軸受の間で形成されるくさび状の隙間に連込まれることで油膜圧力を発生し、これによって軸の回転と荷重を支える。

2 所見
 特になし