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腐食疲労

1 解説
 金属、合金に繰り返し応力が加えられると静的な応力では破壊しないような低い応力で一定の繰り返し後に破断することがある。この現象を疲労破壊と呼ぶ。環境が腐食性を生じやすければ、疲労破壊はさらに進行しやすくなる。この現象を、特に腐食疲労という。
 腐食疲労は、腐食環境の金属に、繰り返し応力を加えたときに起こる破壊現象で、応力腐食割れと同様に、応力または腐食の単独の作用では起きない。世の中には、繰り返し応力を受けるものが沢山ある。鉄橋は、列車が通過するたびに応力を受けますし、海洋構築物などの橋脚は、波が打ち寄せるたびに、大きな応力を周期的に受ける。大型ジェット機などの圧力壁は、上空へ飛び立つたびに、機内と機外の圧力差による応力を受ける。また、このような金属の疲労は、空気中でも、真空中でも、水中でも起きる。そこで、金属に加わる応力の強さと、その繰り返し回数が、金属の破壊にどのような影響を与えるかを調べた結果によると、加えられた応力の強さが、ある限界を超えると僅かな繰り返し回数で、破壊に至る。この応力の強さの限界を、疲労限と呼ぶ。加えられる応力が疲労限界以下では、繰り返し回数が多くても、金属は破壊しない。このことは、繰り返し応力をうける機械や装置などの設計上、非常に重要な指標になっている。

2 所見
 特になし